In livestock production to date, various technological developments and improvements have been made with the main objective of improving productivity and quality. Furthermore, with the introduction of ICT and AI, productivity has clearly improved. However, in recent years, as interest in the SDGs and the environment has grown both domestically and internationally, and is permeating all industries as an important code of conduct, there is a strong need to reduce the environmental impact of livestock production, and to shift to sustainable use of natural capital and production in harmony with the environment. In other words, a shift to livestock production methods that ensure both productivity and sustainability.

メタンは反芻動物の第一胃内における飼料の嫌気的分解過程において、主にメタン菌によって生産されます。近年、畜産・酪農現場からのGHG排出や、地球温暖化・気候変動との関連性について世界的に関心が高まってきており、反芻動物からのメタン排出を低減する方法を開発するための多くの研究が進められています。

畜産からのメタン排出削減の取り組みを加速するためには、より生産現場に近い環境で、かつ多くのデータを取得することが必要であり、そのためには普及可能な価格でメタンガス濃度をモニタリングできる技術が不可欠でした。私たちが新たに開発した簡易メタンガスモニタリングシステム“サーモニメタン”は、半導体ガスセンサー(メタン、二酸化炭素)、ケーブルと専用のアプリから成り、パソコンでアプリを起動してメタンガスと二酸化炭素濃度を連続的にモニタリングするものです。半導体ガスセンサーの採用は、家庭用のガス警報器から着想を得ました。

従来のガス分析計と比較して大幅なコストダウンを実現したことにより、一部の研究機関や大学でしか行えなかった畜産現場のメタン計測を、より多くの機関で実現できるようになり、様々なアプローチによるメタン排出削減対策の実践にも寄与するものと考えています。さらに、これまでの手法ではできなかった、畜舎内に複数台のセンサーを配置したより精密なモニタリングも可能となるため、畜産からのメタン排出削減の取り組みが加速するものと考えられます。実際に、メタン排出を低減できるかもしれない様々なアイデアの実証用として、多くの機関で導入されています。
畜産現場で発生するメタンガスをモニタリング(計測)し、何らかの対策によってメタン排出量をコントロール(制御・抑制)することができれば、それによって得られた畜産物はまさに“エシカル商品”と言え、地球環境と両立する畜産の持続的な発展に寄与するものと考えられます。

また、牛からのメタン排出削減は、一見、環境対策としてのみ捉えられがちですが、バイオマスエネルギーにもなるメタンの排出は、牛側からすると ”エネルギーの損失“ とも言え、摂取した飼料エネルギーの12%にも及ぶとの報告もあります。呼気からのメタン排出削減は、体内でのエネルギーバランスの改善≒生産効率の改善(乳量、増体)につながるため、生産者側としても、飼料利用効率が改善することによる飼料価格高騰対策になり得ます。
動物飼育管理学研究室では、このシステムを発展させた研究を現在も継続しています。今後の研究成果にご注目ください。
搾乳ロボット内でのメタンガス計測(乳用牛)
https://www.youtube.com/watch?v=T4LqrtOmtQY
マスク法によるメタンガス計測(肉用牛)
https://www.youtube.com/watch?v=K957ucsfeKw