第540回獣医学科セミナー<Facultyセミナー>「ブドウ球菌食中毒の全容解明と黄色ブドウ球菌感染症の治療法を目指して」演者:小野 久弥(人獣共通感染症学研究室)

2025-07-29
LECTURE ROOM A31, 3RD FLOOR OF BUILDING A

Event Summary

以下の通り、第540回獣医学科セミナー<Facultyセミナー>  を開催します。

第540回獣医学科セミナー<Facultyセミナー>

【開催日】 7月29日(火)

VENUE】 A31 LECTURE ROOM, 3RD FLOOR OF BUILDING A

Time】 17:00~

【演 者】 小野 久弥(人獣共通感染症学研究室)

【タイトル】ブドウ球菌食中毒の全容解明と黄色ブドウ球菌感染症の治療法を目指して

Summary

人獣共通感染症学研究室では、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)を主なターゲットとして研究を行っている。黄色ブドウ球菌はヒトや家畜家禽の常在菌であるが、多種多様な疾患を引き起こす身近は病原体でもある。黄色ブドウ球菌による疾患の一つであるブドウ球菌食中毒(SFP)は食品内毒素型食中毒であり、近年集団食中毒が頻発しており、依然として衛生管理を怠ると甚大な事件を起こし得る公衆衛生上重要な疾患である。我々はSFP発症の全容解明を目指し、原因毒素であるブドウ球菌エンテロトキシン(SE)の消化管における受容体の探索と実際の食中毒事件におけるSEの評価を行っている。また、黄色ブドウ球菌は感染症の原因菌として多くの感染症の原因となるが、特に薬剤耐性菌であるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)による医療関連感染対策が重要である。MRSAの治療には抗菌薬が使用されるが、耐性菌の出現により新規治療法・予防法の開発が求められている。我々はMRSA感染の理解を深めるためにスーパー抗原であるSEの感染症への寄与を解析している。さらに、大村天然化合物ライブラリーを用いてMRSAに効果的な化合物のスクリーニングを行っている。今回の発表では、食中毒研究と感染症研究について、これまでの研究成果と今後の展望を報告する。